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職場のモヤモヤを「すっきり」させるブログです

【第11回】 ムムッ、問題社員って、だれ

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 職場のモヤモヤを「すっきり」させるブログ、
「あなたの扉」を、ご愛顧いただきまして、
ありがとうございます。
 パーソナリティ(personality)を務めます、
テラボ(terrabo)です。 

 前回を以て、「ふと、」から始まる
第1シーズン(season)〔第1回~第10回まで〕の
仕納めとなりました。
 毎度のこと、話題の本筋から外れっぱなしですが、
そもそも、このブログ自体が、
正課(講義)からスピンオフした課外ルームなので、
無理からぬことと、ご容赦ください。 

 今夜のお題は、「問題社員」です。
 第2シーズンの幕開けとして、
ずっしりとした重量級の内容を予期されそうですが、
至って軽量級のコンテンツとなっています。

「ムムッ、」から始まる第2シーズンを通じて、
読者の方々の「すきま時間」が「すてきな時間」に
変身しましたら、望外のよろこびです。

 1 職場の「問題社員」って

 先回(第10回)では、
メリーゴーランドに乗り降りする子どもたち
のように、流転する職場の中で、
絶え間なく人間関係のトラブルが生じ、
その対応の在り方が求められる様子を、
お伝えしました。 

 今回登場する「問題社員」とは、
職場における人間関係のめぐり合わせ、というよりも、
むしろ、自ら職場にトラブルを巻き起こす
蓋然性の高い従業員を意味します。

 これには、企業の経営者やフリーランス
士業の方は含まれず、あくまで雇われる労働者の立場
という点がミソです。
 今回は、この問題社員を探ってみましょう。 

2 誰にとって「問題」なのか? 

 企業は、人為的な組織から構成されていて、
その組織の一員たる人材は、競争力の源です。
 企業組織の目線で「問題」社員をとらえると、
「組織の維持に不適切な従業員」を意味します。

 実は、企業組織の観点を見失うと、
個人間の泥んこ(しがらみ)合戦に
矮小化されてしまいます。
 例えば、同僚の目線から、
「あれは迷惑だし、とても不快だな。」
と感じたならば、確かに、その同僚にとっては、
「厄介な人物」に映るでしょう。

 しかし、それは同時に、
その同僚の仕事への動機づけ(motivation)や
生産性を低下させてしまうのですから、
企業組織にとっては、「不適切な従業員」と
判断されるおそれがあります。 

3 「問題」社員のグレード

 問題社員の「問題」のグレードと、
それに対する企業の指導や制裁との関係について、
① 程度が軽微であれば、
 同僚や上司からの「口頭注意」相当、
② それなりの程度であれば、
 事実上の「左遷」程度、
③ 程度が社会的に酷(ひど)ければ、
 減給や解雇などの懲戒処分相当
というように、大雑把に分けてみると、
イメージが湧きやすいでしょうか。 

4 問題社員のその後(ゆくえ)

  先ほどの①の「口頭注意」相当であれば、
職場の日常風景の1コマにすぎません。
 大なり小なり、誰しも若かりし頃は、先輩や上司から、
小言の2つや3つ(×10倍)、注意を受けるものです。
 それを聞くも聞かぬも、我が身次第です。

 ②の「左遷」は、法律用語ではなく、俗に、
「出世コースから外れる」ことを指します。
 ただ、出世コースが情報公開されている組織は
ありませんから、外れたか否か、
本人は判断できないはずです。仮に、
「今回の一件(騒動)で、出世コースから外れたぁ。」
と思ったとしても、人事部門での評価は、
入社当初から裏街道まっしぐら、かも知れません。
(ホントにそうだったら、すぐ辞めたい!) 

 ③の「懲戒処分」として、話題となるのは、
経歴詐称、服務規律違反などのうち、
程度の重たいものです。裁判沙汰に至るのは、
主に、こうした事案となります。 

 当ブログでは、程度の軽いものを扱いますので、
上記②で述べたような、
人物や業績の評価が低調となる具体例を
ピックアップしてみたいと思います。 

5「問題」の種別とその対応の方向性

  問題社員に係る「問題」の形態や性質に応じて、
4つに大別すると、分かりやすいと思います。 

(1)生活の態度や習慣が問題

 最初は、生活の態度や習慣の問題を取り上げます。
これを、①だらしない性格、②さぼり性、③素行不良
の3つに大括りにしてみました。 

① だらしない性格

 例えば、さすがに無断欠勤はしないが、朝寝坊らしく、
ちょくちょく定時より10分程遅れて、駆け込み出勤をする。
 普通ならば上司や周囲に謝って、
再発防止に努めれば、それほどのお咎めなしで
済まされるでしょう。 

 ところが、謝らないばかりか、
「目覚まし時計が壊れた」、「毎日、電車が遅延した」
など、突拍子もない言い訳をするようならば、
遠からず信頼を失います。 

 上司に報・連・相もなく、勝手に早退(直帰)する場合や、
着用する仕事着が薄汚れ、不快な臭いが漂ってくる場合
も同様です。
 いずれにしても、不規則又は自堕落な私生活が
伺えます。 

② さぼり性

 例えば、上司からの指示を怠けていることは、
身近な同僚ならば、だいたい気づいています。
「ちょっとトイレに」、「缶ジュースを買ってくる。」
と言って外出したまま、なかなか自席に戻ってこない
など、ギリギリ言えば、服務規律(職務専念義務)
に違背する行為です。

 初中等教育当時、先生から指示された事柄を
きちんと守れない生徒の大人版ですね。 

③ 素行不良

 例えば、勤務態度がつっけんどんで、荒っぽく、
同僚や取引先からクレームが来たり、ギャンブル中毒で、
会社や自宅に借金の取立屋がやってくるなど、
いわゆる非行少年の大人版です。

 社内での不倫がこじれにこじれ、
不倫相手が退職する事態に至れば、
従業員間の問題では済まされず、従業員の不足をもたらし、
結局、新規採用のための業務増につながりかねません。

 これらは、おおよそ、倫理水準の問題に帰着しますので、
採用した企業としては、社会人のマナー、コンプライアンス遵守
等を、適切に教育し指導することになるでしょう。 

(2)職務遂行能力の問題

  しばしば仕事が上手くはかどらない場合、遠からず、
身近な上司や部下の立場から、「問題」の所在が
浮き彫りになります。
 本人側の理由としては、
通常の職務遂行能力が備わっていない場合や、
職務に見合う職務遂行能力がない場合があります。

 前者の例では、
指示された仕事の処理が著しく遅いとか、
容易な業務を指示しても、周囲に助言を求めないまま、
完遂できないとか。

 後者の例では、
訪日外国人に対する旅行ガイドの担当者であるが、
その外国語が堪能でなく、意思疎通ができないとか、
技術エンジニアとして、流体力学統計力学
求められるにもかかわらず、その基礎知識がないとか。

 いずれにしても、現状では職務が遂行できないので、
会社側と本人とが、腹蔵なく話し合って、
より良い方向にもっていくことが肝心になります。

 また、時として、何らかの疾病の疑いがあれば、
一度診察してもらうことで、事態が好転するきっかけ
に結びつくかも知れません。 

(3)健康上の問題

  2つめは、広く健康上の問題です。

 例えば、先天的、後天的を問わず、心身の体調が良好でないとか、
職務中、急にうつむいたり、ゆえなく、
ロビーや屋上を歩き回るとか、
健康上の問題が考えられます。

 企業としては、本人から事情や体調の具合などを、
プライバシーに配慮しつつ、丁寧に尋ねて、
聴き取ることが肝心です。

 本人の疾病や家庭内の不協和といった
複数の要因が推測されるかも知れませんし、
ある程度「問題」の本質をわきまえておかないと、
業務遂行上、適切な指示ができず、かえって、
本人も会社も望まない方向に進みかねません。 

 労働契約法第5条は、企業の従業員に対する、
心身の健康に関する安全配慮義務を定めていますが、
実務上の取扱いは、慎重かつセンシティブとなります。 

(4)協調性の問題

  対人関係の問題は、前回(第10回)で、
職場における人間関係のもめ事で扱いましたので、
そちらの具体例に譲りましょう。

 お互いの相性のミスマッチというより、
攻撃的な態度や、見栄っ張り、嫉妬深い性分なども、
度が過ぎますと、職場の許容量を超えてしまいます。
 職場とて、所詮、他人の集まりですから、
人間関係のもめ事を起こしやすくなります。 

5 職場は「問題」のるつぼ

  企業からすれば、職場で問題を起こさず、
組織に従順で、利益を上げることに役立つ
従業員が望ましいわけです。 

 ところが実際上、職場は「問題」のるつぼです。
 初等教育以来、絶え間なく集団行動を刷り込まれ
(imprintingされ)てきた日本人ですが、
世渡り(communication)の技術を学ぶ機会が少ないため、
職場でのもめ事は絶えません。

 その一因は、雇用契約という土台にもあります。
そもそも雇用契約というのは、企業組織のために、
現有の人員を課室という小組織に投入し、
その組織単位で成果を生み出させる仕組みです。

 一労働者からみれば、
見も知らずの老若男女と一緒に、望みもしない課室
にはめ込まれ、親しくもない上司から日々業務命令を受け、
それを遂行し、遅くまで残業をするときもあるでしょう。
 これで、万時、人間関係を上手くやれるほうが不思議です。

 この点、小学校低学年では、「みんな仲良くしよう!」
と、事あるごとに教育を受けるのですが、
高校生以上になると、事実上、仲間うちだけの
友人関係に収まります。

 それが、雇用関係に入りますと、
様々な従業員が、職場に入ったり出たり、その都度、
新たな「問題」が渦巻きます。

 法的に言えば、雇用契約に基づく使用従属関係
の下、指揮監督を受けつつ仕事をするのですから、
上司が、ぶっきらぼうな性格であったり、
他人への配慮が足りない人柄であれば、
パワーハラスメントのような状態が生じるのは、
時間の問題とも考えられます。 

 この点、従業員という選択肢を選ばす、
フリーランスになる、資格を取って独立するとか、
自らが指揮命令をする立場(王様)になれば、
従業員としての煩わしさから解放されるわけです。 

6 企業ではコミュニケーションが必須だが 

 職場には、親しくもなく老若男女が一か所に集められます。
そうした所で上手な人間関係を築き、
人間関係のもめ事を生じさせないためには、
適切なコミュニケーションは必要不可欠でしょう。

 しかも、世上、よく誤解を受けやすいのは、
コミュニケーション能力は、独りでに身に付くものではなく、
れっきとした技術(skill)に他ならないことです。

 VRゲームのプレイ前には、ルールを知るべきですし、
家電製品でしたら、まず、取扱説明書を読みますよね。
 ですから、対人コミュニケーションを順調にするには、
その取扱説明を適切に受けなければなりません。

 ところが、小学校から高校までの授業では、
「この問題が分かる人…」
「(シーン)」
「菊池、どうだ。」
「えっ~と、〇〇ですぅ。」
「そうだ。そのとおり。」
 こんな、おたんちんなやり取りを12年間続けてきた結果、
コミュニケーション能力が身に付くと、
本当に思われるでしょうか。 

 また、諸行事や毎週の朝礼での校長先生(学校のトップ)
の話に費やす総時間は、目の子で見積もって、
10分×1学年当たり40回×12年間=80時間
となります。
 そこで得た知識や知見を、レポートにまとめてみましょう。
 そうすれば、初等中等教育において、
コミュニケーション能力がどれだけ上達するのか、
おおよその見当がつくのではないでしょうか。

 新卒者が企業等に入って、はじめの一歩から、
社会人としてのしきたりを、みっちり鍛え上げられる訳が、
ここにあります。 

 見方を変えれば、新卒一括採用の時期、
つまり、教育課程から社会実務に移り変わる機会に、
実践的なコミュニケーション能力や社会人としての意識を
身に付けておくことが、「問題」社員や人間関係のもめ事
を回避するための近道と考えられそうです。

 留めなく続きが湧いてきそうですが、
夜も更けてきましたので、今夜は、これでおしまいです。
それではまた、近いうちにお会いしましょう。